プレスリリース:大手金融機関のクラスター爆弾製造企業への与信方針変更を歓迎します
プレスリリース:大手金融機関のクラスター爆弾製造企業への与信方針変更を歓迎します
12月2日付けの各紙朝刊で、これまでクラスター爆弾製造企業への投融資をしてきた大手金融機関(三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャル・グループ、オリックス、第一生命)が今後は使途に関わらずこうした企業自体への融資を行わない方針であることが判明しました。
これらの金融機関は、今年5月に発表されたクラスター爆弾への投融資に関する世界的報告書「クラスター爆弾への投資・共通する責任」において、同兵器の製造企業への投融資を続ける金融機関として“不名誉リスト”に名を連ねていました。
今回の対応により、次年度の報告書においては“次点リスト”または“名誉リスト”に名が上がる可能性が出てきました。
私たち地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)は、クラスター爆弾の非人道性に配慮した決定を歓迎するとともに、これを機に各金融機関が本格的なESG投資を推進することを期待します。
一方、国民の年金を管理運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は同兵器の製造企業に対する投融資を継続しています。私たち国民の将来を保障するためのお金が、人の命を奪う兵器製造に使われることは断じて許されません。
日本政府が、クラスター爆弾禁止条約の締約国として、同兵器の製造を補助するあらゆる行為を禁止するよう法整備(*)を進めていくことを強く求めます。
また、クラスター爆弾の製造企業の多くが韓国、中国にあることに鑑み、アジア地域における条約の普遍化とこれらの国の金融機関に対するさらなる働きかけも重要です。
JCBLは引き続き、地雷禁止国際キャンペーン/クラスター兵器連合(ICBL/CMC)所属の各国メンバーと連携し、アジア諸国における同条約の普遍化を目指すとともに、クラスター爆弾製造企業への投融資を続ける、韓国、中国の金融機関に対して方針変更を求めていく所存です。
(*)クラスター爆弾禁止条約が2010年8月に発効して以来、10の締約国がクラスター爆弾関連への投資を禁止する法律を施行しています。また、少なくとも28の締約国と署名国がクラスター爆弾の製造への投資は条約で禁止されている支援行為にあたると判断しています。
2017年12月2日
特定非営利活動法人
地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)
代表理事 清水 俊弘
★この件に関するお問い合わせ
特定非営利活動法人 地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)担当:清水、幸坂
TEL: 03-3834-4340 FAX: 03-3835-0519 E-mail: office@jcbl-ngo.org