JCBL発足から四半世紀にして思うこと

清水俊弘 JCBL代表理事

■ 25 年前に産声をあげた JCBL

 1997 年 7 月 19 日、東京 YMCA ホテルの会議室で地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)が産声を上げた。92 年に発足した地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)の構成組織が日本に立ち上がった記念すべき日だ。

 それまで日本の NGO 関係者の多くは、筆者自身もそうであったように、カンボジア復興支援の一部として地雷問題に関わっており、この問題において日本を意識することはなかった。しかし、96 年に開催された第 1 回オタワ会議において対人地雷全面禁止条約の成立が現実となる中で、当時、地雷の生産国であり、保有国だった日本も一当事国として条約に参加させなければという認識が、日本の市民社会の中で広く共有された結果でもある。

 したがって、設立当初の活動目標は、日本政府に対人地雷全面禁止条約(オタワ条約)参加を求めることだった。私たちは条約参加に否定的だった橋本龍太郎内閣(当時)に対して、オタワ条約への参加を求める要請書を送るとともに、全国的な署名活動を展開した。またそれに合わせて、ICBL の親善大使を務めているカンボジアの地雷犠牲者、トゥン・チャンナレット氏を招き、小渕外務大臣(当時)との面会や全国各地で講演会を開くなどして、条約参加に向けての世論喚起に努めた。その甲斐あって日本政府はそれまでの方針を転換し、オタワ条約への参加を決断した。小渕外相の政治決断だったとも言われている。

■一つの成功体験は、次の成功につながる

 軍縮という市民が関わりづらい分野において、政策変更をもたらすことができた経験は、私たちに二つの教訓をもたらした。一つは、軍備は国民の安全のためにあるのだとすれば、国民はその必要性や意味についてもっと積極的に関わるべきだということ。もう一つは、立法府と市民は本来もっと近い関係であるべきで、彼ら彼女らとの対話に遠慮はいらないということだ。こうして私たちは改めて国会における立法手続きを学びなおすとともに、議員との接点を増やしていった。

 その成果は、オタワ条約の早期批准という形ですぐに表れた。この過程で、その時点で総理大臣となった小渕氏から JCBL の事務局あてに「早く批准するように頑張っていますから」と電話があった。その前日の朝日新聞の「論壇」に運営委員(当時)の目加田が寄稿した「地雷の小渕さん、次は批准ですよ」というメッセージに応えたものだ。世論づくりと政策対話は車の両輪だ。いつ、誰に、何を、どう伝えるか。この歯車が嚙み合う時、政治が動くことを実感したエピソードでもある。

 その 10 年後、クラスター爆弾禁止条約(オスロ条約)の成立に消極的だった日本政府を動かしたときも、セルビアから招聘した犠牲者と衆参両議長や政府要人との対話、メディアを駆使した世論喚起が功を奏した。

 2008 年のクラスター爆弾禁止条約署名式の際、署名する中曽根外務大臣とともに私たちも「市民の証人」として登壇したことは、政治と「市民の命」の距離が近づいたことを実感させる出来事でもあった。

■人々の関心を維持することの難しさ

 上述のことは確かに大きな成果ではあるが、対人地雷やクラスター爆弾の廃絶という目標に対しては経過の一つに過ぎない。しかし、人々の関心は持続しない。そして新しい問題も起きる。寄付も減る。活動を担う人員も限られてくる。それでも、私たちは地雷犠牲者に寄り添い、オタワ条約、オスロ条約の完遂に向かって活動を続ける。

 両条約ともに最も加盟国の少ないアジア地域において一つでも加盟国を増やすこと、世界で最も地雷の埋設密度が高いと言われている南北朝鮮の地雷原から目をそらさないこと、そして、アジアで最も地雷犠牲者の多いミャンマーにおいて、生存者の社会復帰を応援し、ミャンマー政府の条約参加を求めること…。次の四半世紀に、世界から地雷やクラスター爆弾が無くなり、新たな犠牲者がいない世界になることを願って。

米国バイデン大統領の対人地雷政策 〜 USCBL − USCMC の声明より〜

 2022年6月21日に発表されたバイデン大統領の新たな対人地雷政策は、その使用を容認してきた前トランプ政権の方針を変更し、対人地雷の使用を朝鮮半島以外では禁止するというものであった。それを受け、USCBL – USCMC (地雷禁止米国キャンペーン / クラスター兵器連合)は以下の声明を発表した。

『USCBL – USCMC 米国の新地雷政策を歓迎し、条約への参加を呼びかけます』

ワシントン (2022年6月21日 ) – USCBL – USCMC は、バイデン大統領の新たな対人地雷政策を、今後米国が対人地雷禁止条約に加盟し、世界中で地雷の使用、生産及び移譲を禁止するという最終目標に向けた重要な第一歩として歓迎する。

 地雷は無差別兵器であり、紛争中、そして紛争終結後数十年にわたり市民社会を破壊するものである。USCBL – USCMC は世界中でこの兵器の使用を可能にした2020年の対人地雷政策を覆すホワイトハウスからの本日の発表を歓迎する。

 この新しい政策により、米国は再び対人地雷の使用に反対する世界の総意に向かって動き出した。今日、世界の80パーセント以上の国々と米国の NATO 同盟国である164カ国が、オタワ条約としても知られる1997年の対人地雷禁止条約の締約国となっている。この政策は、USCBL – USCMC とバイデン政権の目標である米国が「最終的にオタワ条約に加盟する」ための重要な第一歩である。

 この新しい政策を重要な第一歩と認める一方で、USCBL – USCMC は改めてバイデン大統領に対し、朝鮮半島を含め地理的な例外なく世界中の対人地雷の使用の禁止を求めていく。朝鮮半島の地雷は現在も継続して被害を生み出し、平和への障壁となっている。加えて、朝鮮半島の地雷は既に韓国軍に引き渡され、もはや米国の責任下にはなく、これらの地雷は米国が地雷禁止条約に加盟するのを妨げるべきものでも、妨げるものでもなくなった。

 新政策が実施されるにあたり、USCBL – USCMC はバイデン政権に対し備蓄地雷の破壊の行程を早め、進捗状況を公表するための具体的な計画と仕組みの構築を求めていく。私たちはさらに、米国が人道的地雷対策の世界有数の資金提供者としての役割を継続していくことを求める。

 USCBL – USCMC は、バイデン政権が過去 1 年間に市民社会や被害者の擁護者と協議してきたことを高く評価し、米国がこの進展を土台として条約加盟に向けた必要な措置を取るにあたり、この懸案事項への定期的、継続的な取り組みがなされることを期待している。

(翻訳 上沼美由紀 JCBL理事)

JCBL設立25周記念セミナー
ロシア・ウクライナ戦争“揺さぶられる”戦争犯罪の証拠

七條孝司 JCBL理事

 JCBL設立 25 周年を記念して、2022 年 7 月 26 日にオンラインセミナーが開催されました。

 今年 2 月 24 日にロシア軍がウクライナに軍事侵攻してから間もなく 5 カ月が経とうとしています。長期化する紛争の中で、国際法で禁止されているクラスター爆弾などの非人道兵器が使用され、多くの市民が犠牲になっています。また、こうした兵器の不発弾や地雷が敷設されることで復興に大きな障害が残ることも懸念されています。

 今回のオンラインセミナーでは、現地での取材を重ねている TBS 中東支局長の須賀川拓氏をお迎えして、戦地となっているウクライナでの現地取材から見える戦争の実情を伺いました。

 最初に今までアフガニスタンやパレスチナ・ガザ、イラク北部クルド人自治区などの戦場を取材されてきた経験から、取材をする上でどのような点に注意を払っているか現地取材の準備や現地での様子など解説いただきました。

 続いて、新たな戦争報道の形としてオープン・ソース・インテリジェンス (OSINT: Open-Source Intelligence ) が紹介されました。OSINT とは、公になっている衛星写真や SNS 投稿動画、写真、船舶や航空機トラッキング情報などをもとに軍の動きや使用された武器などを分析する手法で、イギリスに本拠を置く調査報道機関およびそのウェブサイトである Belling cat などがあります。これらは極めて中立性の高い、ファクトに基づいた分析が可能であると同時に、世界中どこにいても同じ情報にアクセスできるツールとして注目されています。

 しかし一方で、その危険性、巧妙性も指摘されました。ファクトを恣意的に並べたり、分析することで悪意を持った誤情報を作り出すことも可能で、実際に親ロシア派による恣意的なサイトが出現しました。現在すでに閉鎖されていますが、誤情報と思われるニュースがセンセーショナルに報告され、その後に誤報と伝えられてもそれはがそれほど関心をひかないために誤った情報だけが残ってしまうとのことです。

 その後、現地からの報告として、実際に取材されたTBS NEWS DIG の映像がいくつか共有されました。ウクライナ東部のハルキウ近郊の映像では、ロシア人兵士の遺体が発見され、回収する一部始終が取り上げられました。ウクライナ軍がロシア軍を撃退した後も、安全確保が不十分な場所が多々あるとして、遺体にすら爆発物などのブービートラップが仕掛けられている可能性が伝えられました。これらは遺体を回収しにきたウクライナ兵、あるいはメディアを危険に晒すことによって、さらに戦果を高める、あるいは市民にさらに恐怖を植え付けることが目的であるとされています。兵士を複数人殺害するよりも、医療従事者を 1 人殺害する方が戦果としては効果的であるとする戦場での非人道的な効率性の追求も報告されました。

 続いて、クラスター爆弾が降り注ぐ街としてウクライナ南部のミコライウの様子が紹介されました。ミコライウの市街地では 9N235 クラスター爆弾のスタビライザーの残骸と思われる破片、またロケット団のカートリッジ部分の残骸、またそのクラスター爆弾が着弾し特徴的な放射状の痕跡が残っている様子が報告されました。軍事施設ではなく、学校や教会、薬局や住宅地などが被弾し、市民の生活の場が脅かされています。一発のロケット弾に 30 発以上の小爆弾が仕組まれ、多くが不発弾として現場に残ります。その爆弾が実際に炸裂し、その破片が数メートル離れた住宅の 5 ミリの鉄板を貫いていた事実も報告されました。また、現地の薬局に勤務する女性が爆撃によって命を落とした現場や同僚の方のコメントが紹介されました。

 現在戦地となっているウクライナは広大かつ平坦な土地が広がっており、そこでは戦車などの戦闘車両を用いた戦略が大変有効で、それを妨害するために有効とされる対戦車地雷が数多く埋設されているそうです。ある調査では、イタリアの国土面積と同じくらいの面積が地雷及び不発弾の汚染地となってしまっているという試算もあるといいます。須賀川氏の見解では、今まで日本は各企業が対人地雷撤去の技術を使って世界中に貢献してきているが、今回のウクライナでは対戦車地雷の使用、埋設が報告されていることから、これまで日本の企業が培ってきた、対人地雷の除去技術とは違った対策や除去技術などの必要性も伝えられました。

 須賀川氏は、ある国際団体の調査結果ではクラスター弾は 5% から 30% が不発弾として残る可能性があるとした上で、今後平和が訪れた 20 年や 30 年後に、子ども達が不発弾を発見してその爆発などで命を失う可能性があることを考慮すると、まさしく非人道的な兵器であると指摘しています。

 現地の人にとっては日常と非日常の明確な節目があるわけではなく、大事なものを失った上でも日常を生きていかなければならない、また、日常を送ることで戦地であることに抗っていることもある、と現地取材を通して感じた心境をお伝えいただきました。

 最後に、「住民に寄り添い、戦争犯罪を追求し、再び同じことを防ぐために何ができるのか、より多くの人に考えるきっかけを持ってもらうことが大切、そうすることで何らかの形で現地に住む人たちに支援が届くようになる」ことを望んで報道を続けていると力強いメッセージをいただきました。

 閉会のご挨拶として、25 周年を迎えた JCBL が、これからも地雷やクラスター爆弾の犠牲者に寄り添い、支援活動を続けていくために、皆さんのご協力が必要であるとの呼びかけがなされ、セミナーを閉会しました。

須賀川拓氏プロフィール:
TBSテレビ中東支局長。紛争地の市井の人々の声を伝えることをモットーに、これまでガザ、イスラエル、イラク、イラン、アフガニスタン、ウクライナ等で取材。ウクライナでは日本メディアとして初めて前線に近い南部オデーサやミコライウからルポを配信し、ロシアによるクラスター弾使用の証拠を独自で集めた。2021年には、イスラエルの上空でガザから発射されたロケット弾迎撃の様子を生々しく伝え、( https://onl.sc/cvShry6 )アフガニスタンの取材では、タリバン幹部と対峙したインタビューも話題を集めた( https://onl.sc/mzBFXsZ )。ドキュメンタリー映画の製作も行っており、ガザとイスラエルの武力衝突を取材した「戦争の犯罪」では、イスラエル側、パレスチナ側による戦争犯罪で命を奪われた人々を描いた。初の監督・編集をしたレバノンのドラッグ王追跡ルポ「大麻と金と宗教」はアマゾンPrime ビデオ等で配信中。

核兵器禁止条約 第1回締約国会議開催に寄せて

清水俊弘 JCBL代表理事

 核兵器禁止条約の第 1 回締約国会議がオーストリアのウィーンにて、6 月 22 日から 24 日まで 3 日間に渡って開催されました。その直後の 7 月 2 日に、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)/ ピースボートの川崎哲氏を山梨県の韮崎市に招き、JCBL の清水と対談形式で核兵器禁止条約第 1 回締約国会議の臨場感溢れるお話を伺いました。以下は川崎さんのお話の要旨です。

■被爆者の参加は必要不可欠

 6 月 21 日から 23 日までウィーンで開かれた第 1 回締約国会議の様子を報告したい。締約国会議が開幕する 前日、オーストリア政府の主催で「核兵器の非人道性 に関する会議」が開かれ、政府とNGOが一体となって運営する形式のイベントが続いた。

 その前に、ICAN による市民フォーラムも開かれた。 コロナの影響でオンラインを駆使したが、日本からは 50人以上が現地に入り、被爆者や被爆 2 世や 3 世の方々もいた。

 核の影響と世代への影響を伝えるため、広島、長崎のほか、太平洋での核実験の被害者 2 世の方々も参加し、 多くの人が原爆被爆者の生の声を聴く場となった。

 締約国会議の冒頭、核被害者を代表して話をしたのはカザフスタンの核実験被災者。旧ソ連の時代にカザフスタンでは 400 回以上も核実験が行われ、そのために障害を負った人が核兵器の廃絶を訴えた。

 「被害者支援」を考える際に、ピースボートが、他の ICAN のメンバーと重視したのは、政府だけで決めるのではなく、被害者自身、あるいは自分たちが被害者だ と考えている人たちが必ず議論の中に入ることだ。この提言は、日本の経験から生まれた。原爆投下から 76 年が経つ昨年 7 月、広島で「黒い雨」を浴びた人たち が裁判で被爆者と認定され、政府も上告せず、被爆者健康手帳の配布が決まった。この例からもわかるように誰を「被害者」とするか、特に放射能による被害の 場合は難しい。「被害者」の定義について議論には政府関係者だけではなく、被爆者の参加は不可欠だ。

■核兵器禁止条約と核不拡散条約は相互補完の関係

 国連の中満泉事務次長(軍縮担当)が一貫して言っているのは「核兵器の軍縮、核兵器の廃絶と安全保障 とは、矛盾するものではない」ということ。

 核兵器があるから世界の平和は保たれているとよく言われる。核兵器は安全保障のために必要なのだと、 核兵器禁止条約への批判としてよく出てくる。

 彼女は言う。「そうではない。核兵器を禁止したり、 減らしたり、管理したりすることは、地域の安全を高める」と。「核兵器の禁止や削減こそ、安全保障の手段。 矛盾するものではない」と繰り返し言っている。

 第1回締約国会議で採択された「ウィーン宣言(政治宣言)」では、核兵器がいかに非人道的なものであるかに立脚し、核兵器による威嚇行為を厳しく批判した。

 ロシアという名前こそ出さなかったが、ロシアだけでなく、核兵器を持っている国すべてが、核兵器によ る威嚇行為をすることがいかに間違っているか、核抑止に基づく政策がいかに間違っているかを厳しく訴えっている。

 併せて採択された行動計画には、現在 66 カ国の締約 国をさらに広げる方策、核兵器被害者の援助のための ワーキンググループ設置、核兵器保有国が将来入ってきた場合に核兵器を廃棄する道筋を検証する方法など 50 項目にわたる行動案が示された。

 第2回締約国会議は来年 11 月 27 日、メキシコが議長になってニューヨークの国連本部で開かれる。条約の条文上は 2 年以内にやればいいことになっているが、 1 年ちょっとで開くのはモメンタム、勢いを維持したいからだ。

 締約国会議の最後に、議長を務めたオーストリアの大使は「やることはここで決まった。後はやるだけだ。 さあ、仕事をしよう」と言い、全員が拍手で確認した。 ICAN は次の締約国会議までに締約国が 100 カ国を超えることを目指して、日本をはじめとした未批准国に働きかけを続けていく。

『増補改訂版 日本ボランティア・NPO・ 市民活動年表』 発行

内海旬子 JCBL理事

 日本では、1995 年が「ボランティア元年」と呼ばれています。同年の阪神・淡路大震災の際に、全国から被災地に駆けつけた大勢のボランティアが注目され、「ボランティア」という言葉が広く認知されるようになったことによるようです。しかし、市民による自主的な活動はそのずっと前から多様な分野で行われていました。それらの活動が『日本ボランティア・NPO・市民活動年表』にまとめられています。

 本書は、明治以降の日本におけるボランティア・NPO・市民活動に関する日本初の包括的な記録としてな記録として2014 年に出版された年表に、2010 年から 2020 年までの活動を加え、さらに過去の記録について説明や新たな出来事を追記したもので、延べ 13,773 項目が「人権」や「環境保護」など 16 の分野に分けて記載されています。その 16 分野のひとつ「反戦・平和」の章の執筆責任者をJCBL 副代表の目加田が務め、理事の内海も執筆者に加わりました。

 約 2 年間をかけて、1863 年2月の「国際負傷軍人救護常置委員会(のちの赤十字国際委員会)設立」から始まる「反戦・平和」にかかる市民の歴史を見直し、新たに加えるべき活動を精査する作業は、いかに市民が平和をつくる努力を続けてきたのかを知る楽しい時間でした。多くの多様な市民たちによる活動が今日につながっていることを実感します。ぜひ、この年表を手に取って同じ思いを感じていただけたらと思います。

 この年表を 「読み解く会」が、以下の要領で開かれます。各分野の執筆責任者と、対面もしくはオンラインにて、それぞれの分野の歴史を語りあえる機会です。「反戦・平和」については 11 月 12 日に目加田が登壇します。

〈 開催日・分野・登壇者〉(開催時間は全回共通13時 ~ 17時30分) 

■2022 年

9 月 24 日(土曜日)  <対面会場=大阪ボランティア協会>
〇教育・健全育成(佐藤一子:東京大学名誉教授)
〇医療・保健・衛生(黒田研二:西九州大学看護学部看護学科教授)

10 月 29 日(土曜日)〈対面会場=大阪ボランティア協会〉
〇防災・災害救援・復興支援(室崎益輝:兵庫県立大学 大学院減災復興政策研究科研究科長・教授)
〇支援組織(吉田忠彦:近畿大学・教授)

11 月 12 日(土曜日)〈対面会場=大阪ボランティア協会〉
〇反戦・平和(目加田説子:中央大学総合政策学部教授)
〇文化(伊木稔:大阪商業大学名誉教授)

■2023 年

1 月 28 日(土曜日)〈対面会場=大阪ボランティア協会〉
〇まちづくり・地域づくり(小林郁雄:兵庫県立大学特任教授)
〇環境・自然保護(星野智子:一般社団法人環境パートナーシップ会議副代表理事)

2 月 25 日(土曜日)〈対面会場=大阪ボランティア協会〉
〇社会福祉(永岡正己:日本福祉大学名誉教授)
〇ジェンダー・フェミニズム(荒木菜穂:大阪府立大学客員研究員)

3 月 18 日(土曜日)〈対面会場=未定〉
〇支援行政、企業の社会貢献(山岡義典:法政大学名誉教授、日本 NPOセンター顧問)

◆申し込み方法
以下の社会福祉法人大阪ボランティア協会ホームページよりお申し込みください。
https://osakavol.org/news/news/labo_nenpyo_yomitoki.html
※ 年表をお持ちでなくても参加できます(別途、資料代が必要です)。
※ ご都合のよい回だけの出席もOKです。

JCBL事務局だより

◆第13回会員総会報告

 6月22日、第13回会員総会がオンラインにて開催され、議案とされた2021年度活動報告、決算、監査報告、2022年度活動計画、予算、役員改選は全て承認されました。

 冒頭の挨拶の中で、代表理事の清水から6月21日にアメリカの対人地雷政策の方針が変更され、「製造や備蓄を行わず、原則として使用は禁止、朝鮮半島のみ使用を制限しない」というオバマ政権時代の政策に戻ったとの説明がありました。

 2021年度活動報告では、JCBLが制作に参加した、“FINISH THE JOB!” (オタワ条約第19回締約国会議で上映されたビデオ)を観ました。続いて、対人地雷問題をめぐる課題として、犠牲者支援の底上げが必要であることや、ミャンマーやアフガニスタンに加え、ウクライナの犠牲者が増える懸念が表明されました。また、副代表の目加田が長崎大学の核兵器廃絶研究センターに寄稿した『人道的軍縮と市民社会:韓国の対人地雷対策の検証』に触れながら、例えば韓国のように条約に未加盟であっても、具体的な地雷対策を講じている国もあることを紹介し、オタワ条約が持つ“規範力”に目を向けることの大切さが語られました。

 犠牲者支援については、ビルマ/ミャンマーにおいて、現地協力員との連絡を継続し、国内避難民に対して2,000ドル分の緊急支援を行ったことが報告されました。また投融資問題については、イタリアの国会でクラスター爆弾製造企業への投融資禁止法が成立したことなどが紹介されました。

 2022年度計画は、ロシアのウクライナ侵攻によるクラスター爆弾・地雷の使用を注視し適宜プレスリリースや声明を発信すること、ビルマ/ミャンマーにおけるサバイバー支援についてタイ側からの支援も追求すること、バイデン政権の政策変更を受け韓国における協力を模索すること、JCBL設立・オタワ条約成立25周年の記念の年でもあり、引き続きオンラインセミナーを企画すること、過去のニュースレターがHPで見られるような仕組みの構築を考えていること、また、予算については、ミャンマー国境タイ側での協力事業を立ち上げることを念頭に、昨年度より積極的な予算立てとしているとの説明がありました。

 投融資禁止法成立に向けての質問があり、清水代表はイタリアの成功を国会議員に情報共有し対話が復活できるよう目指したいと回答しました。

 最後に、新たに理事となる七條氏(2005~2008年まで運営委員)が紹介されました。七條氏からは「25周年という記念の年に尽力したい」との挨拶があり、総会は終了しました。

JCBL理事 渡辺美緒貴