2017年12月15日から2018年2月5日の期間限定でクラウドファンディングをスタートしました。
目標金額は100万円です。ご支援ぜひよろしくお願いいたします。
https://readyfor.jp/projects/jcbl-myanmar
義足が生きるちからに。 ミャンマー・カヤー州の地雷被害者に義足を届け、
地雷なきミャンマーへの一歩を踏み出したい。
「工房も整備されていて、道具も機械もある。義足の材料費とほんのわずかな技師の人件費さえ賄えれば、今すぐにだって再開できるんだ」。
これは、ミャンマーで閉鎖に追い込まれていた義足製作工房の現地パートナーの言葉です。
必要としている人はいるのに、届けることができていない。このもどかしい状況を断ち切りたいと思います。
地雷被害に遭ってから、一度も義足をつけたことのない方々へ、義足を制作し、新しい一歩をともに踏み出します。また、単に「義足をあげます」というチャリティではなく、地雷なきミャンマーを作る一つのアクションとして、今回のプロジェクトが始まります。
年6%を超える経済成長が進むミャンマーですが、交通をはじめ様々な生活インフラは特に都市部から離れた地方において十分ではなく、地雷被害者は経済的にも社会参加においても困難を強いられています。
ミャンマーの農村地域では子どもたちが教育を十分に受けられなかったり、栄養失調の乳幼児も散見されます。仮に家族の一人が地雷の被害にあった場合、そのダメージは深刻です。
成人の場合、仕事に出られないばかりか、その影響は家族にも影響し、貧困の悪循環に陥ってしまいます。子どもが被害にあえば、家族は子どもの世話に追われます。家族やコミュニティの支えはあるものの、これまで普通にしてきたことができなくなることは、被害者本人の自尊心を著しく傷つけます。ミャンマーの農村地域では地雷被害者への支援も十分ではないために、こうした困難な状況が長期化し自立をすることが大変困難です。
HlaMyintさん(31歳男性) カヤー州の山岳部に住む4人の子どものお父さんです。今回の義足支援により、初めての義足とともに一歩踏み出そうとしています。
2014年に畑で働いていた際、地雷を踏み片足を失いました。義足をつくっている現地NGOのKNHWOのことを人づてに聞きましたが、この時すでにKNHWOの資金は底をつき、ラミンさんは義足を得られませんでした。 「今回、支援が受けられると聞いて本当にうれしかったんだ。義足がない間、本当にどこにも行けなかったし畑にも出られなかった。家族にもずいぶん迷惑をかけてしまった。 義足があれば、また被害にあう前の自分に戻れる気がする。自分の畑に戻って汗を流して家族を養うんだ。義足は自分を生き返らせてくれる、そんな気がするんだ。」 |
ミャンマーは、対人地雷の被害を食い止め、被害者を支援する目的でうまれたオタワ条約の非加盟国のひとつです。ミャンマーは、かつて軍政と少数派民族の戦闘のために多くの地雷が埋められ、現在もなおその被害に遭う人が後を絶ちません。
ミャンマー国外での聞き取りやメディアの記事をまとめたJCBLの発表によると、地雷被害者(死者・負傷者)は1999年から2015年までに3,693人(政府報告では1999年から2014年までに3,745人)です。しかし、医療NGOの統計では脚の切断をしたケースがこの間に約12,000ケース報告され、このうちの2/3が地雷被害者とされています。
ミャンマーでの地雷被害者に対して義足製作を行なうには300名以上の技師が必要だと言われています。しかし実際にはその1/10ほどしかいません。
本格的な調査を行えば地雷被害者数は世界一に上るのではないかと予測されるミャンマーの現実を掴み、市民社会・国際社会に発ししていくことを通して、ミャンマーがオタワ条約に批准していくよう政府に働きかけるアドボカシー活動も同時に行っていきたいと思っています。
待ち望むカヤー州のひとたちへ、義足約25足を届けます。
支援地域には、義足を待っている人たちがたくさんいます。第一目標をクリア後も、引き続きひとりでも多くの方に義足を届けていきたいと思っています。
そのために鍵となるのが、現地NGOとの協働です。
2015年の総選挙以降、国際援助機関の参入が相次いで進んでいますが、中には、現地事情に明るく住民とも関係を築いてきた現地NGOを飛び越えて、独自の援助を展開する国際援助機関もあり、援助の偏りやコミュニティの分断を引き起こしています。また、独自の活動の場合、政府からの許可が下りなかったり交通インフラが整っていないために、活動地域が限定的となり、本当に支援を必要としている人たちに支援が届けられていない現状があります。
そのため、今回のプロジェクトでは、長年カヤー州で活動をする現地NGOをパートナーにすることで、国際援助がアクセスできない地域に足を運び、義足を届けることができるようにしました。
現地パートナー:義足製作▶届ける▶アフターフォロー ①KSWDC(Karenni Social Welfare and Development Center) カヤー州における地雷分野のNGOとして草分け的存在。バイクや車でもアクセスできない地域に住む被害者を対象に、義足支援チームが住み込みで1ヶ月かけて測定→型取り→製作までワンストップで行います。2016年まで続けていた義足支援がドナーの撤退により2017年の目途が立たなくなっているため、皆さんと一緒に支援をしていきたいです。
②KNHWO(Karenni National Health Worker Organization) カヤー州で唯一、義足製作に必要な工具が一式整っている工房。2007年に、カヤー州の州都ロイコーに義足製作の工房を建て、2014年までに約800人に義足を届けてきました。2015年にドナーの援助打ち切りにより工房閉鎖を余儀なくされたため、今回のプロジェクトを通して工房を再開させます。また、工房の技師は全員が地雷被害者であるため、これまで支援してきた人たちへのリハビリテーションの過程でピア・サポートも行っていきます。 |
そして、いつの日か「地雷のない世界」を必ず実現したい。
身体的にも、精神的にも、そして社会参加においても困難を強いられている多くの地雷犠牲者の方たちが、正確なフィールド調査ができない状況下で、サポートを待っています。
そして、今回の支援で義足づくりをしている技師たちもまた、地雷の被害者たち。
義足製作に訪れた被害者の方の生活上の苦労や心の痛みに寄り添いながら、被害者たちが義足をつけることによって、社会的自立に向けた「新しい一歩」を自身の足で踏み出してもらうことを共に目指していきます。
家族の中、地域の中でこれまで面倒を見てもらう立場だった地雷被害者は、自立した社会活動を行なう人たちに変っていきます。そして、地雷被害者が自分たちの声で地雷の残酷さを政府に訴え、ミャンマー政府に地雷の使用をやめさせ、地雷の被害者を支援していくことを約束させる。
これはもちろん一筋縄にはいかないことでしょうが、他の国でも市民の力が国を動かしてきたように、ミャンマーでも市民の小さな力を結集させ、近い未来ミャンマーをオタワ条約に加盟する163番目の国にすることができるのではないか。今回のプロジェクトはまさにそのための第一歩となると信じています。
そのための背中を押していただけませんか。皆様のご支援をよろしくお願いします。
❏義足製作費(25人分)
以下を含みます。
義足材料費
義足製作旅費
義足製作期間滞在費